毎月の給与計算は当たり前のように行われていますが、実は小さなミスが起こりやすい業務のひとつです。給料の間違いは、従業員の信頼を損なうだけではなく、企業の信用にも影響します。そこで本記事では、給料が間違うおもな理由と、ミスを減らすための方法を具体的に紹介していきます。自社の経理に不安がある方は、ぜひ参考にしてください。
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給料が間違ってしまうおもな原因
給与の誤りは「たまたまのミス」ではなく、背景にいくつかの共通した理由があります。以下でおもな原因をいくつか解説します。
勤怠や従業員情報の管理が不十分
給料計算のベースとなる勤怠情報や従業員データが正しく管理されていないと、ミスが起こりやすくなります。タイムカードや紙の出勤簿を使用している場合、数字を転記する段階で入力ミスが起きやすい特徴があります。また、住所変更、扶養人数、雇用形態の変更などがシステムに反映されていないと、正しい計算ができません。こうした情報が更新されないまま計算が進むことが、給料の間違いにつながります。
担当者の負担が大きく確認作業が不十分
給与計算は専門知識が必要で、細かなチェックが欠かせません。しかし、担当者の人数が不足していると作業量が集中し、ひとつひとつ確認する余裕がなくなります。また、労働基準法や税制が変わるタイミングで対応が追いつかず、ルールを誤解したまま計算してしまうケースもあります。経験者が少ない場合や引き継ぎが曖昧な場合は、とくにミスが発生しやすくなるでしょう。
給与計算のスケジュールに余裕がない
勤怠の締め日から支給日までの期間が短いと、急ぎ足で作業することになり、入力漏れや計算間違いが増えてしまいます。とくに手作業で集計している企業では、時間が足りずチェックが甘くなりやすい傾向があります。毎月のスケジュールがタイトなままでは、どれだけ注意をしてもミスのリスクが残るでしょう。
給与計算で起きやすい具体的な間違い
実際の現場では、パターン化されたミスが繰り返されることが多くあります。どのようなミスがあるのか以下で見ていきましょう。
勤怠データの入力・転記ミス
もっとも多いのが、数字の入力間違いや転記ミスです。出勤日数、残業時間、深夜労働など、数字が多いほど間違えやすくなります。Excelで計算している場合も、数式の設定を誤ると、本人が気づきにくいまま誤った金額が計算されてしまいます。また、手書きで提出された勤怠表は読み間違いが起きやすく、ミスの温床となるでしょう。
従業員情報の更新漏れによるミス
昇給や手当の変更、雇用形態の切り替えなどが給与計算に反映されていないことも多く見られます。たとえば、パートが正社員になったのに基本給を変更し忘れる、扶養人数が増えたのに税額表を最新にしていない、といったケースです。社会保険料の等級変更が反映されないまま計算が行われると、控除額が合わなくなります。
社会保険料や税金に関する計算違い
社会保険料は毎年料率が変わるため、更新を忘れるとすぐに間違いが起きます。さらに、標準報酬月額の決定や月額変更などは手続きが複雑で、計算に慣れていないと誤りやすい部分です。所得税や住民税も、扶養控除の適用誤りや自治体から届く通知の反映漏れが起こりやすく、従業員ごとに金額が異なるため慎重な管理が必要です。
給料の間違いを防ぐための改善方法
原因を把握したうえで、効果的な対策をとることでミスは大きく減らせます。以下では、間違いを防ぐための方法を具体的に紹介します。
データとスケジュールを整理する
まず取り組みたいのが、勤怠情報や従業員データを正しく管理する仕組みづくりです。勤怠管理システムと給与計算を連動させれば、手動入力の量が大きく減り、ヒューマンエラーを防げます。また、給与計算に使える期間を長くするために、締め日を見直す企業も増えてきました。作業に余裕ができれば、チェックの精度が上がりミスが減ります。
担当者を増やしてチェック体制を整える
給与計算をひとりだけに任せる体制は、ミスを増やす原因になります。複数人で確認する仕組みをつくることで、入力の誤りや判断のズレを減らせます。また、担当者の教育や研修を継続して行い、法改正に対応できるスキルを身につけることも重要です。ミスが多い場合は、担当者の配置替えや業務分担の見直しも有効です。
専門家への外注やクラウドソフトの導入を検討する
給与計算を専門家に依頼するアウトソーシングは、ミスの防止に効果的です。社会保険料や税金の計算は専門知識が必要で、自社だけで正確に対応し続けるのは負担が大きくなります。そんな時は、外部のプロに任せることで、法改正にも対応しやすくなり、担当者の負担も軽くなるのでおすすめです。また、クラウド型の給与計算ソフトは自動計算や自動アップデートがあり、仕組みそのものがミスを防いでくれます。勤怠との連携や明細の電子化も進み、作業全体の効率化にもつながります。
まとめ
給料の間違いは、従業員の不安や不満につながり、会社への信頼にも影響を与えてしまいます。多くのミスは、勤怠データや従業員情報の管理不足、担当者のスキルや人数の問題、スケジュールの厳しさといった要因から起こります。これらを改善するには、情報管理の仕組みを整えることやチェック体制の強化が効果的です。また、外部の専門家へのアウトソーシングやクラウド型給与ソフトの導入は、計算の正確性を高めるだけではなく、担当者の負担軽減にも役立ちます。自社に合った方法を取り入れながら、ミスのない給与計算体制を整えていくことが大切です。
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引用元:https://www.mhc-triplewin-payroll.jp/