2026年はさまざまなことが変わるため、丁寧に確認しながら処理を進める必要があります。
そこで今回は、社会保険にかかる料金と注意点について解説します。ぜひご活用ください。
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2026年は複雑な年
2026年の健康保険負担は、全国平均を見ると下がっています。
しかし、2025年から引き上げられた別の保険料や新しく設定された項目などがあり、一概に負担が軽くなったとはいえません。
社会保険で発生する負担は、保険を運営している組織や企業に所属する従業員の年齢、計算に用いられる報酬の区分によっても変わるため、注意してください。
6月になると提出する書類の準備も必要になります。4~6月の間に従業員へ支給した金額をもとに、9月から適用される区分が決まります。
従業員に払う報酬が上がったり、残業の量が増減したりする場合は、記録をできるだけ早く確認しておきましょう。
変動する保険料
社会保険の負担は年度で変わります。
2025年度の健康保険の料金を算出するのに使われる比率は、全国平均で10.00%でしたが、2026年度では9.90%になりました。原則2026年4月納付分(3月分)から適用されます。
しかし、比率は各都道府県によって異なります。
たとえば、2025年度の北海道は10.31%でしたが、2026年度には10.28%です。
神奈川県の場合、2025・2026年度で適用される比率はいずれも9.92%となっています。
保険料の算出で使用される比率は、入っている保険支部によっても変わってくるのです。
また、2026年度からは都道府県に関係なく子ども・子育て支援金の0.23%が追加されます。さらに、40~64歳までの人には介護保険料の1.62%が加わるのです。
つまり、神奈川県の支部に加入している30歳、月給が29万5,000円の場合、健康保険の等級22に区分される30万円が適用されます(2026年4月時点)。厚生年金の場合、この等級は19として扱われるため注意しましょう。
2026年度の9.92%をかけて2万9,760円(全額払う場合の金額)が保険料です。
さらに、2026年の5月(4月分)から納めることになった子ども・子育て支援金が加わりました。
等級22に区分される30万円に0.23%をかけて690円(全額払う場合の金額)です(2026年4月時点)。
区分されている金額と設定された比率によっても異なります。
加入の対象
法人と個人事業主で扱いが違います。法人の場合は社会保険に入る義務が発生しますが、個人事業主の場合は条件に当てはまった場合、社会保険に入る必要があるのです。
また、労働時間が短い人たちも、賃金の条件がなくなったことで入る基準を満たしている場合があります。
法人と個人事業主の場合
社会保険は、入ることが義務となっているところと、任意として扱われる場合の2種類があります。
義務になっているのは、常時勤めている人が1人以上いる法人です。社長のみの法人でも加入する必要があります。
また、個人事業主でも、法定17業種(賃貸・建設・教育など)に当てはまっており、常時5人以上勤めている場合は入るのが義務です。
2023年の段階で対象は約266万事業所とされています。
任意として扱われるのは、個人事業主で、法定17業種に含まれない場合です。
たとえば、従業員が6人以上いる個人営業の飲食店では、加入の義務が発生しません。従業員の半分以上が同意して申請が通った場合、社会保険に入ります。
注意が必要なのは、現在加入義務がなくても、将来必要になる可能性があることです。
2027年の10月から、企業規模の条件が段階的に拡大される計画があり、確認と準備が必要といえるでしょう。
短時間だけ働いている人
短時間だけ働いている人も社会保険への加入対象となる場合があります。
条件は複数あります。
従業員が51人以上の企業で、短時間だけ働いている人です。
もし、51人未満でも、事業主と働いている人の半数以上が同意しており、条件を満たしている場合、申請が通れば事業所は任意で加入できます。
条件は、1週間における契約上の基本時間(残業といったものを含まない)が20時間以上であることです。学生は基本的に加入対象外となります。
当てはまった場合、社会保険に加入する義務が発生します。
一方、日雇いで契約している人は対象外です。ただし、日雇いでも働く期間が1か月を超えて継続している場合は対象です。
雇用期間も基準の要素になっていることを覚えておきましょう。
新しく加入する人の負担を軽減する制度
事業主が従業員の負担を一部引き受けることで、労働時間が短く月の給与ランクが12万6,000円以下の労働者が払う保険料を3年間軽減する制度です。
制度を利用して減額される料金は、給与ランクの金額に保険料の比率をかけて、さらに軽減割合をかけて算出します。軽減割合は2年目までと3年目で異なります。
たとえば、9万円の報酬があり、給与ランクが8万8,000円に区分された健康保険のケースを考えます。
仮の計算のため、保険料の比率は10%、軽減割合は2年目までの25%に設定です。実際の保険料の比率は支部ごとに変わるためご注意ください(例として神奈川県の場合2026年で9.92%)。
給与ランク8万8,000円に比率10%をかけて、全額払う場合の保険料8,800円を算出しました。さらに、軽減割合の25%をかけて従業員に適用される減額金額2,200円を算出します。
保険料は事業主と従業員で負担するため、お互いの負担は8,800円の半分である4,400円となります。
従業員は4,400円から減額される2,200円が引かれ、残った2,200円が支払う金額です。
事業主は元の4,400円に減額された2,200円を一時的に負担するため6,600円です。
3か月経過した段階から、事業主が納める保険料は従業員の軽減した金額分差し引かれます。減額適用における事業者の負担は増加しません。
担当者が備えておくこと
社会保険を担当する人は、多くのことに準備しておく必要があります。
従業員の働いている状況や賃金といったデータを集めて、整理しておくとスムーズに対応できるでしょう。
かかる費用も計算しておきます。保険に入る必要がある人がいる場合、丁寧な説明で納得してもらうことが重要です。
また、扶養に必要な書類も問題なく提出できるよう、確認しておきましょう。
今の状態を確認
社会保険の対象となる人の特定、今後の働き方のヒアリング、実際の労働状態・賃金の把握などを調査します。
可能であれば、得られた情報を表としてまとめておくといいでしょう。現状より多く働きたいのかどうかも知っておけば、制度の利用を検討しやすくなります。
費用の把握
社会保険に入る従業員がいた場合、どれくらい事業主側が負担するのかも計算しておくといいでしょう。
規模の小さな企業でも1年間で数万円以上になる場合があります。どれくらいの負担が発生するのか事前に確認し、予算を担当する人に通知して、慌てず対応できるように処理を進めておいてください。
関係者への丁寧な説明
保険料を払うことになると、報酬がその分減ってしまうのではないか、あくまで扶養の範囲で働きたい、保険料を払うなら正社員として働きたいなどの意見が出てくると考えられます。
将来受け取れる年金の増額や手当の増加など、今回の適用範囲拡大で得られる利点をわかりやすく説明するといいでしょう。
また、保険料を事業主が負担することも丁寧に伝える必要があります。
注意点は、配偶者が対象の手当がなくなる可能性があることです。
手当の対象になる基準は各組織によって変わるため、配偶者が所属する組織に従業員本人が連絡して確認してもらうように伝えるといいでしょう。
必要な書類の準備
社会保険に入るべき従業員の手続きを実施する準備をしましょう。
提出すべき書類は豊富にあります。中でも扶養に関する書類は重要です。
2026年4月1日以降は、得られると予想される1年間の収入が130万円未満(60歳以上や障害者は障害年金といった別の収入がない状態で180万円に達しない場合)であることが要件です。
扶養を受ける人(被保険者の配偶者ではない)が19歳以上で、23歳に満たない場合、150万円未満という基準になります。
加えて、同居の場合は被保険者の収入の半分未満、別居の場合は仕送り額未満であることも要件となります。
これらを満たす場合、原則として扶養扱いです。従業員の置かれている状況によっても変わるため事前に確認する必要があります。
書類の書き方を見直して、必要な情報を記録できるようにしておきましょう。
まとめ
保険関係は複雑なため、余裕をもって確認する必要があります。
計算する場所も多くあるため、丁寧に進めていきましょう。
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引用元:https://www.mhc-triplewin-payroll.jp/